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レ・テール・ブランシュ
Les Terres Blanches
2008年1月、アンジェのサロンでコストパフォーマンス溢れるシュナンを発見、2009年6月にはこの地を初訪問しました。
ソミュ―ルの南、Deux-Sevres(ドゥーセーヴル)県のOiron(オワロン)村に位置するレ・テール・ブランシュ。現当主のブノワ・ブレが、前のオーナーから 引き継ぎ、この地に移ったのが2004年、ブノワが30歳の時でした。醸造所や事務所に手を加え、畑内の上質な白泥灰土質の小丘「Terres blanche(白い土地)」からドメーヌ名を名付けました。のどかな田園風景が続くこの地域で造られるワインは、Vin de Thouarsais(ヴァン ドゥ トゥア ルセ)と呼ばれ、VDQSに格付けされています。気候は温暖で降水量600mm以下と乾燥しているため病虫害も少なく、保水力の高い粘土質、石 灰質、泥灰土などの土壌に恵まれています。数区画に分かれる畑の面積は8.5ha、2008年からはビオディナミ農法を実践しています。農夫であった 父と小さなフォームに居住し自給自足を行っていたブレ家。ブノワはなんと三つ子の兄弟の真ん中、幼き頃から兄弟と一緒に畑仕事を手伝っていた ため、農薬を使用しないことの大切さや食べ物が生まれる軌跡を目の当たりにしてきました。
トゥーレーヌ中央部に比べ格段の太陽の厚みを感じたオワロン村。日焼けした肌に黒髪で大きな笑い声が印象的な妻セリーヌ、息子マキシムと娘 シャルロット、日本を想ってネーミングされた愛犬「ディオニー」が笑顔で迎えてくれました。遊び場は畑だという子どもたちとディオニーが元気いっぱいに 駆け回る姿、仲睦まじい夫妻、テールブランシュには家族の愛が満ち溢れています。「家族のおかげでワイン造りに専念できる」というブノワが造り上げ るワインは熟度が高く、豊かな骨格と優しい膨らみが特徴。2008年、アンジェのサロンでアルザスのビオディナミスト、マルク・テンペが「高貴ゆえに硬く なりがちなシュナンの果実味を柔らかく酸味と共にぶれない味わいに仕上げるブドウのポテンシャルと醸造センス」を賞賛したことを思い出します。 現在、世界中から引く手あまたのブノワのワインは輸入量も限られます。この稀少な味わいをご家族や楽しい仲間とご一緒にお楽しみ下さい。