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アラン・ルナルダ・ファッシュ
Alain Renardat Fache
スイス国境にも程近いフランス、サヴォア地方で代々続くワイン生産者であるアラン・ルナルダ・ファッシュ。現在のオーナーは5代目となるアラン・ルナルダ氏、そして、6代目となる息子のエリー氏が、数年前からワイン造りを手伝っています。
畑は標高350mを超える急斜面にあり、雑草を生やすことで土壌が流出しないようにさせながら、地中の水分を蒸散させる工夫をするなど、様々な試みを行っています。そして2008年来ビオロジック栽培に完全に転換し、一部はビオディナミの手法も取り入れています。
彼らが生産しているワインは、中甘口のロゼスパークリング1種類のみで、涼しい気候と品種特有の繊細な風味を引き出した「ビュジェ セルドン」のみを生産しています。このビュジェ・セルドンは、アラン・ルナルダをはじめ、この地域の造り手にとって悲願だったアペラシオンに2009年より新たに加わることになりました。実直に続けてきた仕事が伝統として認められた瞬間でした。
このワインを製法である「メトード・アンセストラル」とは、人為的な糖分添加を行わず、ブドウ本来の甘みのみを用い、また酵母添加も行わずに造るスパークリングワインです。ステンレスタンクにて自然酵母で発酵させ、アルコール分が6%ほどになったところで軽く濾過(ろか)をし瓶詰めします。そのままさらにアルコール発酵を継続させて瓶内二次発酵を行い発泡性のあるワインとして、最終的なアルコール度数が7.5%程度になったところで急速に冷却し発酵を止め、濾過(ろか)をし、極少量の亜硫酸を添加してボトリングします。
上品な甘さと芳醇な果実味や爽やかな香りは、このような製法から生まれるブドウそのままの「自然の味わい」なのです。 同時に、最高温度8℃という極めて低い温度での発酵によって、果実の繊細な風味がそのままワインに表現されています。