シャピー家は代々ワイン造りを営んで来たが、もともと規模が大きなものではなかったことに加えて父親が跡を継がなかったことから、しばらくは畑を貸していた。
そのため、畑の貸借契約解消に要する日数や実際にワインを造るために最低限必要とされる経済的な体力をつけるため、現当主のアルノーは長い期間を大理石の石切職人として費やすことになった。
何としてでもワイン造りの道へ進むと決めたのは、祖父が醸造したワインを若い頃に飲んでとても感動した記憶が成人してもずっと残っており、いつの日か祖父が造っていたワインをアルノー自身も造りたいと強く願っていたため。
石切職人を2011年に辞めてボーヌの醸造学校で学び、卒業後はClose de Tart DRC そしてPrieure Rochで働き、ようやく2014年に、1.5haの小さな畑からピノノワールとアリゴテを造り始めることができた。
妻のマニュエラはオーストリア人で、クロ・ヴージョのツアーガイドをやっていた頃にペルナン・ヴェルジュレスのビストロでアルノーと知り合い、その後に結婚、現在は3人の子供に恵まれている。