2002年に始めたDomaine des Bois Lucasは2021年でワイナリーを閉鎖しました。
このピノ・ノワールが最後のビンテージです。ご存じ2019年からコロナの脅威が世界中に広がりました。
2020年はなかなか日本を出る事が出来ませんでしたが、畑を手伝ってくれているMichel Augeがいたから大きな問題は起きませんでした。
彼とは20年の付合いですから、私がフランスに行けなくてもメールのやり取りで畑の管理をして下さり、醸造の秋には私が渡仏出来たので、ワインを造れました。
その時、まだコロナは収まっておらず、Michelは「順子が来れなくても自分1人で大丈夫だ!」と言ってくれましたが、もう私は無理だとワイナリーを辞める決心をしました。
コロナで沢山の方が人生をリセットされましたよね。私もその1人です。
2021年に入り、私の大切な畑を引き継ぐのは隣の畑を持っており、同じ農法、そして一緒にワイン造りを手伝ってくれたノエラ・モランタン Noella MORANTINです。
色々考え、2021年迄私がワインを造るのを条件にノエラに売る事を決めました。
2002年から丁度20年目のビンテージ、ちょうど還暦も迎え、キリも良かったので踏ん切りが付いたのです。
そのワインは2019年から造っているオリヴィエの醸造所で造る予定でした。ところが2021年6月、オリヴィエの悲報が皆を驚かせました。
誰もかれもがショックでした。
ノエラと相談し、2021年、最後にオリヴィエの所で私のワインを醸造する予定だったど、それは不可能になったので、ノエラの所で造らせて貰いたい!
そしてノエラも二つ返事でOKでした。
そして、それはオリヴィエへの賛辞という思いを込め、Cuvee Hommarge Olivierと名付けました。
本当はシャルドネも造りたかったのですが2021年はご存じロワールにとって悪いビンテージ。
シャルドネは殆ど収穫できませんでした。Pinot NoirもBestの出来ではありませんでした。
しかしノエラも私もオリヴィエに感謝を込めて一緒に醸造しました。
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