VdF バン・マリー・ロゼ 2020 / ノー・コントロール
( Bain Marie Rose / No Control ) 8660
商品コード:
nomal
フランス>オーヴェルニュ>ル・シェー
品種: ガメイ・ド・ボジョレー50%、ソーヴィニヨンブラン50%
ロゼワイン(淡い赤)
樹齢: 27年~55年
土壌: 花崗岩、石灰質・粘土質
マセラシオン: アンフュージョン、ノーコントロールの全房のガメイを、アレクサンドル・バンのブドウジュースに漬け込みファイバータンクで2週間
醗酵: 自然酵母で13ヶ月
熟成: 15hLのフードル(大樽)で18ヶ月
アルコール度:
ノーコントロールのヴァンサン・マリーとプイィ・フュメのアレクサンドル・バンのコラボワイン。
彼らは親友と言えるほど仲が良く、お互いのブドウを使って何か実現したいと思ったヴァンサンがアレクサンドルに話を持ち掛け実現したキュヴェがこのバン・マリーだ。
前回はアレクサンドルが醸造を担当したのに対し、今回はヴァンサンが担当。
前回同様にヴァンサンの全房のガメイをアレクサンドルのソーヴィニヨンのプレスジュースで漬け込む「アンフュージョン」で仕込んだ。
だが、2020年はブドウの窒素不足により発酵がスタートから難航したため、1週間漬け込んでロゼ風に仕上げるところを、結局発酵を促すために 2週間漬け込みほぼ赤ワインに仕上げた。
それでも酵母の働きが弱く、結局発酵に13ヶ月かかり残糖も2g/L残った。
発酵が終わった当初はボラティルの香りが強くあったので、落ち着かせるために熟成を18ヶ月まで引っ張り、やっと香りが落ち着いた頃を見計らい瓶詰めをした。
出来上がったワインは、太陽に恵まれた年だけありアルコール度数は14%と高いが、酒質はまるでビロードのように驚くほど滑らかで上品な落ち着きがあり、ほんのり甘味のある艶やかな果実味に溶けこんだチョーキーなミネラルと微かにアクセントとなる強かな酸が味わいに深みを与える!
開けたては少しウスターソースのようなボラティルの気になる香りがするが、しばらくすると落ち着きオランジェットなどの香りが上がってくる!
すぐ飲むのであればカラフをするか、もしくはもう少し瓶で寝かせて香りが落ち着いた頃に化ける姿を見てみたい…そんなポテンシャルを感じるワインだ!
グリオットの甘酸っぱい香りにラディッシュ、バルサミコなどの複雑な香りが重なる。
ワインはジューシーかつ酒質がビロードのように滑らかでボリュームがあり、ほんのり甘味のあるふくよかな果実味に洗練されたミネラルがきれいに溶け込む!
収穫日はソービニヨンが9月10日、ガメイが9月20日。収量は35hL/ha。
ヴァンサン・マリーとアレクサンドル・バンのコラボワイン!
ブドウはロカイユビリーのガメイとマドモワゼルMのソーヴィニヨンを使用!
前年はアレクサンドル・バンのドメーヌで仕込んだのに対し、この年はノーコントロールのドメーヌで仕込んでいる!
仕込みの方法は各々仕込む側のセンスに任せている!残糖は2g/L。
SO2無添加、ノンフィルター!
ノー・コントロール
No Control
生産地
フランスの「へそ」に例えられる、マシフ・サントラル(中央山塊)に囲まれた中南部の都市クレルモン・フェラン。そこから北に15kmほど上ったところに、ミネラルウォーターで有名なヴォルヴィック村がある。
その村の麓にノー・コントロールの畑があり、ドメーヌはさらに北東へ10kmど向かった小さな町ル・シェー(Le Cheix)の外れにある。
畑の総面積は5haで、標高400m~500mの東から南向きの丘陵地に点在する。
AOCは2011年に新しく昇格したコート・ドーヴェルニュ(Cotes d’Auvergne )だが、ワインのタイプやSO2の量などがアペラ シオンの規定に沿わないため、全てVdFとして仕込んでいる。
火山群によって堆積した土壌は、主に花崗岩 質と玄武岩質で構成され、香り高く果実味がチャーミングで軽快なワインを生み出す。
気候は大陸性気候と山岳気候の両方の影響を受ける。冬は寒く乾燥していて、夏は日差しが強いが、標高が高いおかげで猛暑になりにくい。また、マシフ・サントラルの山々が大西洋から来る雨雲を遮ってくれるため、1年を通して雨の影響
が少ないのも特徴。
歴史
オーナーのヴァンサン・マリーは、ノルマンディーのカーン出身で、ワイナリーの家系ではなく、またオーヴェルニュとは全く無縁だが、畑の価格条件が良く、ピノノワール、シャルドネ、古樹のガメイ・ド・オーヴ
ェルニュといった魅力的な品種があること、またあこがれのラ・ボエムやピエール・ボージェのワイン産地であることから、この地を選びドメーヌをはじめている。
彼が最初にヴァンナチュールを知るきっかけとなったのは大学時代、スポーツ経営学を学ぶ傍ら、個人的な趣味で2001年からワインスクールに通い始めた時のことだった。
偶然門を叩いたワインスクールが、たまたまヴァンナチュールに特化した授業カリキュラムだったという全くの偶然を機に、彼はどんどんヴァンナチュールの虜になっていく。
2004年に大学を卒業し、大手スポーツ用品の会社に就職をするも、ワインスクールは継続して通い続けた。そして、2005年彼はワイン仲間を募ってカーンで小さなワインサロンを立ち上げた。
このワインサロンは2008年まで続け、ここでたくさ んのヴァンナチュール生産者と直接知り合うきっかけをつかんだ。
当時彼はスポーツ用品の営業マンだったが、 次第にワインづくりに興味を持ち始める。
2008年、アルザスの本社に転勤になり、スポーツ用品のWebマーケティングを担当する。この時期彼は、より深くヴァンナチュールを学ぶために、余暇のほとんどを生産者訪問に費やした。
そして、ついに2012年、ワイン生産者になる決意を固め、8年間働いた会社を退職した。
会社を辞めてすぐに半年間ジェラール・シュレールで研修を行い、さらに半年間ジュリアン・メイエーでの研修を経て、2013年、オーヴェルニュで2haブドウ畑を所有し、ノー・コントロールを立ち上げる。
生産者
ヴァンサン・マリーは2015年現在5haの畑を一人で管理している。(忙しい時は家族が手伝う)。
彼の所有するブドウ品種は、ガメイ、ピノノワール、シラー、シャルドネの4種類で、樹齢は12年の若木から110年の古樹まで幅が広い。
また、彼自身、アルザスやロワールにゆかりがあることから、近い将来、シルヴァネールやピノオークセロワ、リースリング、ソーヴィニョンブラン、シュナンなど植樹する予定でいる。彼のモ
ットーは「自由な発想で、極上のヴァン・ヴィヴァンをつくる!」ことで、基本SO2無添加、ノンフィルターだが、そこも決して型にとらわれずに、生き生きとして、美味しさが弾けるようなワインを目指している。
趣味は、トレイルランニングとサイクリング。サイクリングに関しては、かつてフランス代表候補に選ばれた り、プロサイクリストとしてスカウトされるほどの実力を持つ。