フランス、ブルゴーニュ
品種： シャルドネ
白ワイン（マセラシオン）
樹齢： 18年
土壌： 粘土質・石灰質
マセラシオン： 全房のままステンレスタンクで12日間
醗酵： 自然酵母で16ヶ月
熟成： 古樽228Lで18ヶ月

南東と北西に緩やかな U 字型に連なる特殊な地形から、毎年シャテニエールよりもエレガントで骨格のあるワインが生まれるレ・コンブ。
前回の 2011 年ヴィンテージ以来実に7年ぶりのリリースとなる！
2018年は日照りと水不足に悩まされた年で、収量が例年の半分まで減り、収穫したブドウも果皮が厚く果汁がほとんどなかった。
直接ブドウをプレスしても十分なジュースが確保できないと判断したジャン・ジャックは、ブドウをジュースに漬け込むことで柔らかくなった果皮の部分の果汁まで取り込もうと、急きょ人生初めてのマセラシオンにチャレンジした。
目的はあくまでも直接プレスでは搾り切れない果皮のジュースを取り込むことなので、マセラシオンの期間は12日間と短めに抑えた。
ワインの発酵は、最初は勢いがあったが、途中からブドウの窒素不足によりどんどん勢いが弱まり、終了直前にスタッグしてしまった。
最終的に18ヶ月の樽熟を経て3.6g/Lの残糖を残したまま瓶詰めを行うこととなった。
出来上がったワインは「これで良くAOC が通ったな！」って感心してしまうくらい超個性的な味わいに仕上がっている！
香りはマセラシオン香というよりも、ラム酒やウイスキーのピートの香りが支配し、味わいもほのかな甘みと強かな酸、鉱物的なミネラルが口の中で合い舞い、独特の深みと長い余韻を残す！
ブラインドだと、ヴァンクゥールの取り扱うワインに例えれば、まるでラ・ボエムのパトリック・ブジュがシャルドネの酸化を絶妙な塩梅に落とし込んだような複雑な旨味が口の中で展開する！
これは本当にかなりのサプライズ！
今飲んでも美味しいが、できれば長く寝かせて忘れた頃にサプライズとして飲みたいワインだ！

スモモ、果肉の赤いメロンの甘い香りにウイスキーのピート香が重なる。
ワインはピュアかつ静謐でラム酒のようなフレーバーがあり、ほのかに甘みを感じる上品にこなれたエキスに鉱物的なミネラルと線の細い強かな酸がきれいに溶け込む！

収穫日は9月15日。収量は日照りにより20hL/haと50%減！残糖は3.6g/L。
2018年は最初で最後のマセラシオンにチャレンジした！
ワイン名は区画の名前で「背傾斜」と言う意味がある。南東と北西に緩やかなU字型に連なる特殊な地形から、酸とボリュームの豊かなワインが生まれる！
再発酵防止のためSO2を瓶詰め前に30mg/L添加。ノンフィルター！