ヴァン・ド・サヴォワ・モンドゥーズ 2020 / アドリアン・ダカン
( Vin de Savoie Mondeuse / Adrien Dacquin ) 8072
商品コード:
nomal
産地: フランス、サヴォワ、アプルモン
品種: モンドゥーズ
赤ワイン
樹齢: 5年~80年
土壌: 石灰質・粘土質
マセラシオン: スミマセラシオンカルボニックファイバータンクで3週間
醗酵: 自然酵母で6週間
熟成: 600Lの卵型樹脂タンクで10ヶ月
ダカンのトップキュヴェであるモンドゥーズ。畑はアビームの南東の急斜面にあり、ヴィエーユ・ヴィーニュと植樹したばかりの若木が隣接している。
アドリアン曰く、土壌はグラニエ山の崩壊により堆積した石灰が大半を占めていて、サヴォワのモンドゥーズの中では繊細でフィネスのあるワインに仕上がるとのこと。
また、今回リリースするワインはアルコール度数11.5%と低く味わいもみずみずしく優しいが、彼曰く、モンドゥーズは意外に長熟で、当たり年である2020年は軽く15年以上は持つとのこと。
彼自身もモンドゥーズの本当の真価は10年の熟成を経てからと言う。
出来上がったワインは、色合いが濃い割にみずみずしく果実味に清涼感があるが、確かに長熟を予感させるような凝縮したコク、そしてしっかりとした酸とキメの細かいタンニンの収斂味がある!
今飲んでも十分美味しいが、アドリアンの言うようにもう少し寝かせるとどうワインが化けるかとても興味がある!
ちなみに、このモンドゥーズは別称にMaelieと長女の名前が付けられているが、彼曰く、マエリーは幼いながらも大人じみたしっかりとした哲学を持っていることから、長熟により花が開くモンドゥーズのイメージと重ね合わせたとのこと。
ミュール、プルーンなどの黒い果実やメントール、タイムなどのハーブの香り。
ワインはフレッシュかつスマートでコクのある果実味がみずみずしく清涼感があり、伸びのあるキュートな酸とキメの細かいタンニンの収斂味が余韻をタイトに引き締める!
収穫日は9月25日。収量は40hL/ha。
ヴィエーユ・ヴィーニュ70%、若木30%のアッサンブラージュ!
畑はAbymes(アビーム)の一画にあり、土壌は石灰質・粘土質だが粘土の表層が薄く、ほぼピュアな石灰土壌の影響を受け、繊細でフィネスのあるワインが出来上がる!
エチケットは急勾配の畑のイメージをロッククライミングとマッターホルンで表している!
別称はMaelie(マエリー)と長女の名前。
SO2無添加!ノンフィルター!
アドリアン・ダカン
Adrien Dacquin
オーナーのアドリアン・ダカンは、祖父の代から続くビオブドウ栽培農家で育つ。
大学を卒業後、製図師として地図の製作会社に勤務する傍ら、父親の畑仕事を手伝いながらブドウ栽培を独学で学ぶ。
2012年、初めて個人消費用のワインを仕込み、それ以降醸造にも興味を持つ。
2017年、ジャン・イヴ・ペロンに出会い、彼をきっかけにヴァンナチュールの世界に目覚め、同年13年間働いた地図の会社を退職し、3.5haの畑を取得して小さなドメーヌを立ち上げる。
ヴァンクゥール初登場のアドリアン・ダカン。
ジャケールの畑のすぐ目の前にはサン・タンドレという湖、そして、遠くに見える雪山は2000m~3000m級の峰が連なるベルドンヌ連峰、さらに左に構えるどっしりとした山は、トム・ド・サヴォワ(トム・ド・ボージュ)で有名なボージュ山塊、これら壮大な景色が目の前に広がる。
このジャケール畑のブドウは、今回リリースするキュヴェで言えば、アプルモンとオリジンに使用されていて、平均樹齢は60年、アドリアンの祖父が植樹したものだ。
畑は傾斜が非常に激しく、運動靴を履いてもグリップが効かずズルズルと滑り落ちるくらいの角度がある。
この上から下まで150mほど距離と100mほどの高低差がある畝をアドリアンはほぼ機械を使わず、散布、鍬掛け、収穫と、全て手作業で行っているから本当にスゴイ!
次に、彼がこの畑で使う唯一の機械という例で見せてくれたTreuil(トルィユ)と呼ばれるウインチ。
彼は、このトルィユを主に土起こしを行なう時、そして、年一度の収穫の時のケースを運ぶ時に使用するそうだ。
トラクターの後ろに装着し、モーターの回転動力を利用してワイヤーロープを巻き上げる。
「これで土起こしをしていると幼い頃を思い出す」と彼は言う。
「幼い頃の私は、遊び場と言えばいつもこの畑だった。父の作業について行くのが毎日の日課で、特に父がこのトルィユを使って土起こしする作業が大好きだった。
なぜなら大きな鍬にこのトルィユを付けて下から引っ張り上げる時に、父が鍬の上に乗りまたがるのだが、その時に私も一緒に乗せてくれて、それがまるで遊園地で遊んでいるようで本当に楽しかった!」と、今じゃとても危険で考えられないというジェスチャーをしながら楽しそうに語ってくれた。
とにかく、彼にとっては、年を取った今でも畑が遊び場であって、実際、散布や手動の鍬掛けなど肉体的にハードな仕事も体を鍛えるスポーツのひとつという認識だ!