VdF ソルティール・ド・ランフェール・ルージュ 2019 / ノー・コントロール
( Sortir de l'Enfer Rouge / No Control )7599
商品コード:
nomal
フランス>オーヴェルニュ>ル・シェー品種: 60%ガメイ・ド・ボジョレー、ガメイ・ド・オー ヴェルニュ(オーヴェルニュ産)、 40%ガメイ・ド・ボジョレー(ボジョレー産) 赤ワイン
樹齢: 50年平均
土壌: 粘土質、玄武岩、花崗岩、 長石、灰色泥灰土
マセラシオン: スミマセラシオンカルボニック ファイバータンクで3週間前後
醗酵: 自然酵母で12ヶ月
熟成: ファイバータンクで14ヶ月、 その後ボジョレーのガメイを アッサンブラージュし3ヶ月
アルコール度:
2019年は、歴史的な猛暑と日照りの年。この日照りの影響により酵母の働きが悪く、多くのキュヴェが発酵に苦労した。特にフュージョンとロカイユ・ビリー、そしてマグマ・ロックは最後まで発酵が終わらず4g/Lの糖を残したまま発酵が止まってしまった。1年熟成させても酵母が動かなかったため、急遽3つのキュヴェを全てアッサンブラージュし、翌年2020年の発酵を終えたばかりのマールなどを入れて再発酵を試みたがほとんど効果がなかった。最終手段として、ヴァンサンの友人のジュリアン・メルルに頼んで2019年のガメイ品種のワイン を分けてもらい、全体の40%ほどアッサンブラージュして残糖を1.6g/Lまで落とし、ようやくリリースに至っ た。この地獄のような苦労からやっと抜け出したという思いから、ワイン名を「Sortir de l'Enfer(地獄からの脱出)」と名付けた。
出来上がったワインは、名前のイメージに反しとても官能的で艶やか!香りは果実よりもシャクヤクやカーネーション、バラなどの花の香りが華やかで、チャーミングなボジョレーのガメイと、骨格のあるオーヴェルニュのガメイが一体となり、絶妙な塩梅に仕上がっている!
最初で最後のキュヴェとしては非常にもったいないクオリティーだ!
クランベリー、ザクロ、シャクヤク、カーネーション、赤シソ、プラリネ、フュメの 香り。ワインはしなやかかつコクのある艶やかな果実味が染み入るように優し く、後からじわっと広がる強かでキュートな酸、洗練されたミネラル、キメの細 かいタンニンが心地よい!
収穫日は9月15日~9月30日。収量は35 hL/ha。
ヴァンサンの3キュヴェ (Fusion、Rockaille Billy、Magma Rock)の発酵に難があったため、友人のボジョレー自然派生産者Julien Merle(ジュリアン・メルル)のガメイをアッサンブラージュした。
ワイン名はフランス語で「地獄からの脱出」という意味があり、オーストラリアのハードロッ クバンドAirbourneの曲「Breakin' Outta Hell」から取った!
SO2無添加、ノンフィルター!
ノー・コントロール
No Control
生産地
フランスの「へそ」に例えられる、マシフ・サントラル(中央山塊)に囲まれた中南部の都市クレルモン・フェラン。そこから北に15kmほど上ったところに、ミネラルウォーターで有名なヴォルヴィック村がある。
その村の麓にノー・コントロールの畑があり、ドメーヌはさらに北東へ10kmど向かった小さな町ル・シェー(Le Cheix)の外れにある。
畑の総面積は5haで、標高400m~500mの東から南向きの丘陵地に点在する。
AOCは2011年に新しく昇格したコート・ドーヴェルニュ(Cotes d’Auvergne )だが、ワインのタイプやSO2の量などがアペラ シオンの規定に沿わないため、全てVdFとして仕込んでいる。
火山群によって堆積した土壌は、主に花崗岩 質と玄武岩質で構成され、香り高く果実味がチャーミングで軽快なワインを生み出す。
気候は大陸性気候と山岳気候の両方の影響を受ける。冬は寒く乾燥していて、夏は日差しが強いが、標高が高いおかげで猛暑になりにくい。また、マシフ・サントラルの山々が大西洋から来る雨雲を遮ってくれるため、1年を通して雨の影響
が少ないのも特徴。
歴史
オーナーのヴァンサン・マリーは、ノルマンディーのカーン出身で、ワイナリーの家系ではなく、またオーヴェルニュとは全く無縁だが、畑の価格条件が良く、ピノノワール、シャルドネ、古樹のガメイ・ド・オーヴ
ェルニュといった魅力的な品種があること、またあこがれのラ・ボエムやピエール・ボージェのワイン産地であることから、この地を選びドメーヌをはじめている。
彼が最初にヴァンナチュールを知るきっかけとなったのは大学時代、スポーツ経営学を学ぶ傍ら、個人的な趣味で2001年からワインスクールに通い始めた時のことだった。
偶然門を叩いたワインスクールが、たまたまヴァンナチュールに特化した授業カリキュラムだったという全くの偶然を機に、彼はどんどんヴァンナチュールの虜になっていく。
2004年に大学を卒業し、大手スポーツ用品の会社に就職をするも、ワインスクールは継続して通い続けた。そして、2005年彼はワイン仲間を募ってカーンで小さなワインサロンを立ち上げた。
このワインサロンは2008年まで続け、ここでたくさ んのヴァンナチュール生産者と直接知り合うきっかけをつかんだ。
当時彼はスポーツ用品の営業マンだったが、 次第にワインづくりに興味を持ち始める。
2008年、アルザスの本社に転勤になり、スポーツ用品のWebマーケティングを担当する。この時期彼は、より深くヴァンナチュールを学ぶために、余暇のほとんどを生産者訪問に費やした。
そして、ついに2012年、ワイン生産者になる決意を固め、8年間働いた会社を退職した。
会社を辞めてすぐに半年間ジェラール・シュレールで研修を行い、さらに半年間ジュリアン・メイエーでの研修を経て、2013年、オーヴェルニュで2haブドウ畑を所有し、ノー・コントロールを立ち上げる。
生産者
ヴァンサン・マリーは2015年現在5haの畑を一人で管理している。(忙しい時は家族が手伝う)。
彼の所有するブドウ品種は、ガメイ、ピノノワール、シラー、シャルドネの4種類で、樹齢は12年の若木から110年の古樹まで幅が広い。
また、彼自身、アルザスやロワールにゆかりがあることから、近い将来、シルヴァネールやピノオークセロワ、リースリング、ソーヴィニョンブラン、シュナンなど植樹する予定でいる。彼のモ
ットーは「自由な発想で、極上のヴァン・ヴィヴァンをつくる!」ことで、基本SO2無添加、ノンフィルターだが、そこも決して型にとらわれずに、生き生きとして、美味しさが弾けるようなワインを目指している。
趣味は、トレイルランニングとサイクリング。サイクリングに関しては、かつてフランス代表候補に選ばれた り、プロサイクリストとしてスカウトされるほどの実力を持つ。