生産国： フランス、ボルドー、コート・ド・ボルドー・カスティヨン Cotes de Bordeaux Castillon
品種： セミヨン　甘口白ワイン
樹齢： 42年平均
土壌： 石灰質・粘土質
マセラシオン： なし
醗酵： 自然酵母で1ヶ月半
熟成： セメントタンクで6ヶ月

初リリース！2018年は、ミルデューが猛威を振るった年。ベルナール曰く、ミルデューにより夏の終わりに は葉がほとんど抜け落ちてしまったが、ブドウは辛うじて残ったそうだ。だが、ブドウが残っても葉がないため光合成が進まず、辛口のワインをつくるにはブドウが未熟過ぎたので、急きょパスリヤージュして甘口にすることにした。彼曰く、ボルドーのセミヨンと言っても、ソーテルヌではなくどちらかというとヴァン・ド・パイユに近いアプローチでつくった甘口とのこと。つまり、貴腐ではなく、藁の陰干しのように水分が飛んで凝縮する までブドウを長く枝に放置して糖度を上げているのだ。残糖100g/L あるが、ワインはソーテルヌよりも甘みが控えめで、酸が効いていることもあり全体的に清涼感がある。甘口のボルドーとしては、驚くほどコストパフォーマンスの高いワインだ。

パパイヤ、黄桃のコンポート、熟したパイナップル、フュメ香、ハチミツの香り。ワインはまったりと上品にまろやかで清涼感があり、ネクターのような心地 よい甘さの中に繊細な酸とほんのり渋みを伴ったミネラルがきれいに溶け込 む。

収穫日は10月20日。収量は30hL/ha。2018年はミルデューの被害から逃れたセミヨンをパスリヤージュで仕上げた。SO2は収穫時、発酵後、瓶詰め時に添加。残糖は100g/L。SO2の量を減らすため細かめのフィルターを2回かけている。