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VdF ブラン・ディアーヌ 2016 / パトリック・デプラ
( Blanc Diane / Patrick Desplats )

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フランス、ロワール
品種: 全ての葡萄 白ワイン
アルコール度: 15.5%

2016年は霜や雹などの影響で壊滅的な被害を受け、大半の葡萄を失い、生き残った葡萄の全てを集め醸造したものがこのディアーヌです。
2016年はこのワインのみの醸造となり総生産量約700本という厳しいものとなりました。色合いから見てもいったい何色のワインなのか?と思うほどで、香りや風味、味わい等驚くほどの深みを感じさせる驚異的なワインと言っても過言ではありません。苦境を乗り越えた葡萄のポテンシャルの高さを感じさせてくれる仕上がりです。
エチケットにはワイン名が記載されておりません。代わりにエチケットの右下に「D16」とだけ記されています。
やや赤みがかった琥珀色。熟したプラムや桃、赤いりんごなどの果実香、コンポートやコンフィチュールのような凝縮した香り、飴、カラメルやメープルシロップなどを想わせる甘く芳ばしさを感じさせる香りなど様々な香りが感じられます。甘口ではありませんが、口に含むと生産者達がよく言う葡萄の甘さの記憶そのものといえる甘やかなアタックで、豊かな果実味と香りに似た複雑な風味が広がります。アルコール度数が15.5%でややボディは厚みがありますが、心地よい酸が重たさを感じさせず、コクがあるのにフレッシュさもどこか垣間見せるような口当たりにさせてくれています。アフターにはビターカラメルのような風味などが余韻に長く続き、ゆっくりと時間を過ごせるような落ち着いた雰囲気が残ります。抜栓後2ヶ月半経過した今でもびくともせず、キャロリーヌの甘口のような薬草感なども現れ一層深みが増しており、抜栓後もゆっくりとお使い頂くことが出来ます。

パトリック・デプラ
Patrick Desplats


プロの写真家として働きながら(さすがに元プロカメラマンらしい見事な写真を撮ります)同時に99年までワイナリーで働き栽培と醸造を学んだ経験があります。
そして、その後の3年はロワール大手のネゴシアンにて、近代醸造の全てを習得しました。
この時代に除草剤や化学肥料を使わない栽培と自然で自由なワイン造りに取り組む生産者たちと出会い、97年に0.5haの畑を購入、当時勤務していた会社のワインとは180度異なるワイン造りに取りかかりました。
販売目的としてではなく自分や友人たちが飲むためのものではありましたが、出発点となる初めてのナチュラルワインです。
2010年に解散したグリオットの生産者の1人です。

一人はレ・ヴィーニュ・ド・ババスセバスチャン・デルヴュー
もう一人はこのパトリック・デプラです

成長著しい彼らの会社は、やがては税金対策のため設備投資を増やすことになり、その設備を稼働させるためにブドウを他からも購入し、自分たちがコントロールできる範囲を超えて不本意な手順でワインを造ることになるかも知れないと判断し惜しまれつつも解散となりました。
それぞれ別の蔵元を立ち上げ小さなドメーヌとして再出発しましたが、二人の関係は今も全く変わっておりません。

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