フランス、オーヴェルニュ
品種： ピノノワール 赤ワイン
樹齢： 40年平均
土壌： 砂地の混ざった石灰質
マセラシオン： ステンレスタンクで1ヶ月
醗酵： 自然酵母で1ヶ月
熟成： 古樽で11ヶ月

2017年は、春の遅霜の被害で収量が80％減・・。ただ、収穫したブドウは傷ひとつない完璧な状態で、収量が少ない分中身がしっかりと詰まっていた。出来上がったワインは、上品かつミネラリーで、前年よりも果実味にしっかりとしたコクを感じる。でも、どこか味わいがみずみずしさと清涼感に溢れているところがパトリックの 真骨頂。このバランスやニュアンスはもうさすがとしか言いようがない。前年は試験的にロングマセラシオンを試みたが、今回は今までのマセラシオンの長さに戻している。彼曰く、2017年の春にシャソルネイを訪問しフレデリック・コサールと意見を交わして以降、テロワールの表現はマセラシオンの長さではないということを悟ったようだ。また、熟成については、今回彼と話して分かったことだが、何と2012年に初めてカイウーをつくって以来樽は一度も洗浄せずに使っているそうだ。彼は「ワインの記憶」を大切にしていて、初リリースで上手く行ったワインは、その記憶を次のワインに引き継ぐために、状態の良い樽は一切洗浄せず、ワインを樽からスーティラージュした後すぐに新しいヴィンテージのワインを入れるという作業を繰り返しているそうだ。

グリオット、ミュール、フランボワーズのジャム、スミレ、シソ、モロヘイヤの香り。ワインは上品かつスマートでみずみずしい果実味にコクと奥行きがあ り、強かで控えめな酸、鉱物的なミネラル、繊細なタンニンの収斂味が骨格を形成する。

収穫日は9月6日。2017年は春の遅 霜の被害により収量は8hL/haと80%減。
カイユーは基本的に全てのブドウを除梗するが、除梗後ほとんど手を加えず抽出を自然に任せるので、仕上がりがとても上品！エチケットはフランスのグラフィティー界で有名な「Ella et Pitr」によるデザイン！
SO2無添加。ノンフィルター。