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シャンボール・ミュジニー 2018 / フィリップ・パカレ
( Chambolle Musigny / Philippe Pacalet )

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産地: フランス ブルゴーニュ地方
品種: ピノノワール 赤ワイン

ヴィンテージ2018とは
年々、気候変動は本格化している。もはや異常気象は当たり前の事だと考えた方がいいのかもしれない。2018年はその事をまさに具現化したようだ。我々、ヴィニュロンは常に自然と寄り添っていかなければならない。この気候変動は今までよりもっと劇的なチャレンジをしなくてはいけない事を意味しているのかもしれない。
2018年は沢山の雨に恵まれた寒い冬から始まった。渇き気味だった土壌はしっかり水分を補充し、理想的な状態に戻った。芽吹きの春は暖かく、湿気の多いものだったが、嵐の後、6月に入ると一気に天候が回復。乾燥した事で葡萄樹は一気に目覚め、6月の早い時期に開花した。7月に入っても日照量が多く、暑かった。8月もその傾向は続き、2003年の猛暑と同じような気温の高い日が続いた。

例年と違う収穫順序
葡萄の成熟度は例年とは大きく異なり、日照量の違いにより、例年とは違う生育状況となり、区画毎に多少違った成熟度となった。我々は各区画の成熟度を見極め、例年とは違う順序で収穫をしていくことにした。2018年は早熟の年。収穫は、なんと8月28日に始まり、9月14日には終了した。収穫期間はよく晴れて、乾燥していて理想的。何の問題もなかった。乾燥のお陰でカビもなく、葡萄は健康そのもの。畑で選別する必要は全く無かったほどだ。
ボーヌとニュイのピノ・ノワールは全く違う。コート・ド・ボーヌの方が、より成熟していた。シャルドネは9月5日~14日の収穫で完璧な熟度を得た。珍しい事に一部のピノ・ノワールより遅い収穫だった。午後が異常に暑く、葡萄にとっても人にとっても温度が高すぎて収穫できなかった。早朝の収穫に切り替え、低い温度で発酵槽に葡萄を収める事にしたことが良かった。

僅かに高いアルコールと理想的な酸
8月の暑さは昼夜の寒暖差を生み出してくれた。お陰でピノ・ノワールは完璧な熟度とフェノール類の成熟。更に全房発酵の為には欠かさない梗と種の理想的な成熟度も手に入れた。香の要素が非常に充実していた。糖度と酸度のバランスは成分分析によると例年より少し高い糖度で想定されるアルコール度数は13%で、ここ数年の中では少し高い。早い収穫のお陰で酸度は理想的だった。
発酵槽に移し、アルコール発酵中は1日2回のピシャージュを行い、概ね3週間続いた。発酵後期は33度まで温度が上がる程に健全に発酵が進んだ。2018年の赤ワインは色調が濃く、凝縮している。タンニンは柔らかく、シューシー。

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