フランス、ロワール
品種: ソーヴィニヨンブラン100% 白ワイン
ヴァンサン・リカールはル・プチオ以外にも他数アイテムの白ワインを醸造しております。約10年前、そして5年前の2回にわたりトロワ・シェーヌを試飲した際は、バリックの風味が強く樽負けしていた為、取り扱いを控えておりました。ですが、昨年12月の訪問時にこの2017年ヴィンテージを試飲し、そのスタイルは一変しとてもバランスのとれた味わいとなっており、取り扱いを始めることに致しました。今後ル・プチオ同様に年間を通して販売できるようなアイテムと考えております。2018年ヴィンテージへ切替の際に、2017年のようなスタイルであることを確認したうえで継続の有無を判断したいと思っております。
今回ご案内のトロワ・シェーヌ(樹令50〜60才の葡萄)はプレス後樽発酵・樽熟成を経ており、タンクのみで造られたプチオ(樹令25才までの葡萄)に比べ熟した果実味と柔らかい円みのある仕上がりのワインとなっております。
僅かに青みがかった麦藁色。黄桃や若い洋梨、マンゴーやパイナップルなどのトロピカルフルーツのような香りが主体となり、柑橘のドライフルーツや僅かにハーブのような香りが混ざり爽快感を与えています。滑らかな口当たりで、しっとりとした優しい甘さと豊かな果実の風味がゆっくりと広がり、それを支えるように透明感のある柑橘のような酸が感じられ、ダレることなく芯を捉えているような印象を受けます。樽を使用しておりますが、バニラのようなニュアンスは感じられず、桃の核の近くのような芳ばしい香りがやや感じられます。また、樽で熟成させることによりソーヴィニョン・ブラン由来の爽やかさでフルーティーな様子に角のない柔らかさや穏やかさなどを与え、熟した果実の風味と綺麗な酸を残しながら、コクと旨味が引き出されています。
アフターにはほんのりとテロワール由来の塩味が感じられ、果実の風味をより際立てながら締まりの良いフィニッシュの仕上がりです。